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JRAプラス10とは?

なぜ元返しになったのか

投稿日時:2008/12/25(木) 00:00

100円元返しになった理由を、JRAのホームページでは次のように説明しています。

 

京都1Rの2番コロナグラフ(1着)の複勝払戻金は100円となりました。これは、賭式毎(今回のケースでは複勝式)に“払戻金総額”と“上乗せすべき金額の総額”の合計が“売上げの総額”を超えたために、競馬法附則第5条第3項の規定により、JRAプラス10の対象外となったものでした。

 

これを、具体的に検証してみましょう。

 

着外になった競走馬に投票された票数の合計は142,317になります。この不的中になった票数を3等分すると47,439になりますが、これを1~3着に入線した3頭に、次ページの表のように分配します。

複勝の払戻金の計算は、1~3着に入線した各馬について、それぞれ独立して計算を行うのです。

 

 

馬番 

的中 

票数 

不的中票数 

合計 

02

609,528

47,439

656,967

03

8,938

47,439

56,377

01

28,448

47,439

75,887

100円元返しになったケース

 

この表で、02番についての払戻金の計算をすると90円ということになりますが、最低の払戻金は100円ですから、100円が払戻金になります。これを110円にしてしまうと、次のように02番の合計票数を超えてしまうことがわかります。

 

609,528×1.1670,480.8 > 656,967

 

1.1 をかけて1を上回るには90.91%以上の票数が必要ですが、上の02番の場合は約92.8%の数字になっていたわけです。

 

これでプラス10の適用ができないと、1頭だけで判断してはいけません。ホームページにあるように賭式毎(今回のケースでは複勝式)に考えないといけないのです。

03番と01番の払戻金をPart2で紹介した計算式で行うと、それぞれ620円、250円になります。これらは「JRAプラス10」を適用しても、払戻金には変化がありませんから、この2頭からは利益が出ています。

02番の払戻金を110円にした場合、02番だけを考えた場合には赤字になっても、この2頭からの利益のおかげで全体の売上額を超えていなければ、プラス10を適用して110円にすることになります。

 

馬番 

票数 

プラス10

プラス10の払戻金

02

609,528

110

67,048,080

03

8,938

620

5,541,560

01

28,448

250

7,112,000

プラス10を適用したとき 

79,701,640

売上げの総額 

78,923,100

100円元返しになった理由

 

実際に計算をすると、上の表のようになり、プラス10を適用すると売上げの総額を超えてしまいます。したがって、今回は100円元返しということになったわけです。.

 

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